【ダイエット】太りにくい体質 脂肪細胞の違い

日常
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同じものを食べても太りにくい人、太りにくい人はいます。

何故そんな違いが出てくるのでしょうか。

体質と一言で片づければそれまでですが、可能性として考えられる理由はいくつかあります。

今回は考えられる理由の1つ、脂肪細胞についてのお話です。

脂肪細胞の絶対数の違い

脂肪細胞の数には個人差があります

この個人差が体質として現れるのですが、大きな要因は2つあります。

1つ目は遺伝、2つ目は生活習慣です。

遺伝に関しては先天性要因が大きいため、割愛させていただきます。

後天的な要因についてお話します。

胎児期・幼少期・思春期の生活習慣が大きな要因

後天的な要因に関しては、体内の脂肪細胞は、胎児期・幼少期・思春期といった、身体が急成長する頃の生活習慣で決まってきます。

胎児期 (妊娠末期3か月)

主に妊娠後期(特に妊娠末期3か月)でこの時期に母親の生活習慣が乱れるようなことがあれば、脂肪細胞が急激に増える要因となります。

妊娠中の不摂生は、直接お腹のお子様に影響しますので、ご注意ください。

幼少期 (生後1~3歳)

主に生後1~3歳までの期間。

この時期に赤ちゃんを過剰に太らせてしまうことも、脂肪細胞の急激な要因につながります。

わが子が可愛いからといって、必要以上に食事をさせることは将来のメタボリックシンドロームのリスクを上げることに繋がります

お父様お母様の皆様はご注意ください。

思春期 (およそ9歳~15歳)

主に第二次性徴期と呼ばれる数年間(およそ9歳~15歳)

成長期ともあり、食べるものも多種多様になるでしょう。

身体が急成長するに伴い、たくさん食べる時期でもあります

ここで不摂生な生活習慣をしてしまうと、メタボリックシンドロームのリスクだけではなく、女性では骨粗鬆症婦人科系疾患のリスクにもつながってしまう為、『規則正しい生活習慣』を是非心がける様にしてください。

1度増えたら2度と減らない

これらの時期に脂肪細胞が増えるような生活習慣をしていると、脂肪細胞が急激に増えます

そして、増えた脂肪細胞は脂肪吸引などの外科的な手術でもしない限り、基本的に減ることはありません。

つまり、1度増えたら2度と減らないのでご注意ください

 

この脂肪細胞の大きさが変わることで、脂肪の量が増える事に繋がります

脂肪細胞が少ない人の方が、脂肪細胞に蓄えられる脂肪の量が少ないので、たくさん食べても蓄積しにくいという理屈です。

逆に脂肪細胞が多い人は、脂肪を蓄えられる許容量が多い為に太りやすいということです。

成人でも増える

例外的に成人でも脂肪細胞の数が増えるケースがあります。

それは、肥満時に脂肪細胞に蓄えられる量に限界を迎えた時に、新たに脂肪細胞が作り出されるというものです。

一般的に肥満』と称される体脂肪率(男性:25%異常に、女性:35%以上)で増える傾向がある為、注意が必要です。

脂肪を放出した脂肪細胞はなくなるわけではありません

前駆細胞と呼ばれる脂肪細胞の赤ちゃんのような状態に戻るだけで、再度エネルギーが過剰になればすぐに脂肪の取り込みを始め、また大人の脂肪細胞になってしまいます

 

これが太りやすい人と太りにくい人の違いになると考えられています。

悪さばかりの脂肪細胞かと思いますが、役割的にはエネルギーの貯蔵以外に、女性ホルモンの活性化、分泌や、各種炎症を抑えるための物質を分泌しています

この肥満になると、脂肪細胞が肥大化している状態になり、この機能がうまく作用しなくなってしまいます。

つまり、脂肪細胞は少なすぎても多すぎても(肥大しても)良くないということです。

 

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褐色細胞の数に差がある

脂肪細胞には2種類存在します。

先程の脂肪を取り込む細胞は白色脂肪細胞

エネルギー代謝や発熱に関わる脂肪細胞は褐色脂肪細胞と呼ばれます

赤ちゃんは褐色細胞が活性化している

褐色脂肪細胞は赤ちゃんの頃に多くの活性を示します。

赤ちゃんは筋肉量が少なく、身体を保温する機能が低い状態です。

その為、この褐色脂肪細胞が脂肪の燃焼を高める事で体温維持や生命維持を行うと考えられています。

 

『J. M. Heaton : J. Anat., 112, 35(1972)』では、形態学的方法でヒトの脂肪組織を調べると、新生児には腋や頸部、肩部、腎周囲、副腎周囲など広い範囲に褐色脂肪細胞の活性が認められます

しかし、成長と共に筋肉量が多くなり、基礎代謝の役割を骨格筋が担うようになってくると、徐々に褐色脂肪細胞は機能しなくなってきます。

 

この褐色脂肪細胞ですが、成人でもある程度は残っていて、主ににその存在が確認されています

歳を重ねる毎に活性は減っていき、代謝が落ちることにより中年太りへと繋がっていきます。

現時点で褐色脂肪細胞をダイエットに応用することは難しい

痩せていて血糖値が正常な人ほど、褐色細胞がより一般的に存在することも確認されています。

低温にさらすと、この褐色細胞が活性化することや、BMIや内臓脂肪量が多い人ほど褐色脂肪細胞の活性が低いという実験結果も報告されています。『N. Nagai et al. : J. Clin. Endocrinol. Metab., 88, 5661(2003)N. Nagai et al. : Obes. Res. Clin. Prac., 1, 99(2007)

褐色脂肪細胞の発熱能力は骨格筋の発熱能力の70~100倍あるといわれていて、相当な代謝能力を有しています。

これ程有能な褐色脂肪細胞ですが、残念ながら活性化が認められる実験結果などはあっても、継続的にダイエットへ応用出来るほどに増やす方法は見つかってません。

ですので、褐色脂肪細胞は遺伝的な要因で個人差が大きいと言われています。

褐色脂肪細胞を無理やり活性化させる方法としてチートデイがあります。
しかし、チートデイを行うには各種条件があり、褐色脂肪細胞を継続的に活性化させることには不向きです。

褐色細胞を活性化させる実験も報告はされている

『褐色脂肪組織でのエネルギー消費と食品成分による活性化』によると、寒冷刺激(室温19℃,足裏冷却)を2時間すると,肩部や傍脊柱部の脂肪組織へのFDG集積が認められるが,同一被験者で寒冷刺激をしなければまったく検出されない.肩部から採取された脂肪組織中に多数のUCP1陽性(褐色脂肪)細胞が認められた。と報告されています。
要は、寒冷の条件下で足の裏を2時間氷冷したら、褐色脂肪細胞の活性が認められたということです。

足の裏を2時間冷やすのはなかなかの苦行ですね。

おそらく赤ちゃんの褐色脂肪細胞の活性化も生命維持に関わる部分が大きく、成人でもそれは変わりないと思います。

急激な寒冷刺激で褐色脂肪細胞が活性化するのは事実なのでしょうが、それを利用してダイエットに使えるかと言われれば少し疑問が残るところです。

2時間身体を冷やして体調を崩すリスクを取るのであれば、その2時間を使って運動した方が生産性があると個人的には考えています。

カプサイシンなどで活性化

『S. Snitker et al. : Am. J. Clin. Nutr., 89, 45(2009)』によると、辛み成分のカプシノイドについては,6 ~12週間摂取するとプラセボ摂取に較べて、エネルギー消費量が高く体重や体脂肪の減少程度が大きいと報告があります。

カプシノイドと褐色脂肪脂肪との関係を明らかにするために、寒冷刺激への応答を調べた試験と同様に褐色脂肪細胞の活性化を調べたそうです。

その結果、『褐色脂肪脂肪が検出される被験者にカプシノイドを投与すると,エネルギー消費量が増えたが,褐色脂肪細胞が検出されない者やプラセボ投与では有意な変化は見られなかった。

つまりカプシノイドを投与すると褐色脂肪細胞が活性化する結果が得られたのです。

これらは、カプシノイドが交感神経を刺激して褐色脂肪細胞を活性化、その結果エネルギー消費を増やし体脂肪を減らすメカニズムの可能性が高いとされています。

 

『M. Iwami et al. : Auton. Neurosci., 161, 63(2011)』では、カプサイシンやカプシノイド以外にもアリシン(ニンニク辛味成分)、パラドール(ショウガ辛味成分)など多くの食品成分が知られており、その一部についてはカプシノイドと同様の褐色脂肪細胞活性化効果が確認されています。

あくまで褐色脂肪細胞の活性化ということなので、褐色脂肪細胞を増やす訳ではないのでご注意下さい。

昔から唐辛子やしょうがが身体を暖めるというのは、こういったメカニズムから来ている可能性が高そうですね。

脂肪細胞のまとめ

白色脂肪細胞

・白色脂肪細胞が急激に増える時期は、胎児期・幼少期・思春期。
・白色脂肪細胞の絶対数は1度増えたら2度と減らない。

肥満になると白色脂肪細胞の絶対数はさらに増える。

褐色脂肪細胞

・褐色脂肪細胞は代謝を上げるが、成人になるにつれて数が激減する。
・細胞数には個人差が大きい
・現在、活性化を促す方法や報告はあるが、ダイエットに応用することは難しい。

最後に

いかがでしたか?

身体の中のメカニズムについてはまだ明確に解明されていない部分も多く、日進月歩です。

太りやすい人と太りにくい人の違いはこうした違いの可能性が考えられています。

脂肪細胞も悪さばかりしているわけではありません。

何事もほどほどが良いですね。

ではでは。

参考文献
褐色脂肪組織でのエネルギー消費と食品成分による活性化
生活習慣病にならない為にー肥満に関係するだけじゃない!?脂肪細胞の正体ー
J. M. Heaton : J. Anat., 112, 35(1972)
T. Yoneshiro et al. : Obesity, 19, 1755(2011).
斉藤昌之:肥満研究,15, 155(2009).
N. Nagai et al. : J. Clin. Endocrinol. Metab., 88, 5661(2003)
N. Nagai et al. : Obes. Res. Clin. Prac., 1, 99(2007)
S. Snitker et al. : Am. J. Clin. Nutr., 89, 45(2009)
M. Iwami et al. : Auton. Neurosci., 161, 63(2011)

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