新型コロナウイルスワクチンにはいくつか種類があります。
その中でも、mRNAワクチンであるファイザー製とモデルナ製は有名です。
しかし、副反応のお話も耳にします。
今回は、ファイザー製ワクチンとモデルナ製ワクチンの副反応のデータを比較してみました。




国内臨床試験の比較
国内臨床試験の参加者
- ファイザー製:160例
- モデルナ製:200例
国内臨床試験 | 接種回数 | ファイザー | モデルナ |
注射部位疼痛 | 1回目 | 86.6%(1.7%) | 82.7%(1.3%) |
2回目 | 79.3%(1.7%) | 85.0%(4.1%) | |
疲労 | 1回目 | 40.3%(0.8%) | 18.7%(0%) |
2回目 | 60.3%(3.4%) | 63.3%(17.7%) | |
頭痛 | 1回目 | 32.8%(0.8%) | 13.3%(0%) |
2回目 | 44.0%(1.7%) | 47.6%(6.8%) | |
筋肉痛 | 1回目 | 14.3%(0%) | 37.3%(0.7%) |
2回目 | 16.4%(0%) | 49.7%(6.8%) | |
悪寒 | 1回目 | 25.2%(0.8%) | 5.3%(0%) |
2回目 | 45.7%(1.7%) | 50.3%(4.8%) | |
関節痛 | 1回目 | 14.3%(0.8%) | 8.0%(0%) |
2回目 | 25.0%(0.9%) | 49.7%(6.8%) | |
発熱 | 1回目 | 14.3%(0%) | 2.0%(0.7%) |
2回目 | 32.8%(0.9%) | 40.1%(5.4%) |
()内は、日常生活に支障をきたす程の副反応の割合です。
各添付文書の情報を元に作成した、国内臨床試験の副反応の出現率となります。
1回目:ファイザー 2回目:モデルナ
国内臨床試験 | 接種回数 | ファイザー | モデルナ |
注射部位疼痛 | 1回目 | 86.6%(1.7%) | 82.7%(1.3%) |
2回目 | 79.3%(1.7%) | 85.0%(4.1%) | |
疲労 | 1回目 | 40.3%(0.8%) | 18.7%(0%) |
2回目 | 60.3%(3.4%) | 63.3%(17.7%) | |
頭痛 | 1回目 | 32.8%(0.8%) | 13.3%(0%) |
2回目 | 44.0%(1.7%) | 47.6%(6.8%) | |
筋肉痛 | 1回目 | 14.3%(0%) | 37.3%(0.7%) |
2回目 | 16.4%(0%) | 49.7%(6.8%) | |
悪寒 | 1回目 | 25.2%(0.8%) | 5.3%(0%) |
2回目 | 45.7%(1.7%) | 50.3%(4.8%) | |
関節痛 | 1回目 | 14.3%(0.8%) | 8.0%(0%) |
2回目 | 25.0%(0.9%) | 49.7%(6.8%) | |
発熱 | 1回目 | 14.3%(0%) | 2.0%(0.7%) |
2回目 | 32.8%(0.9%) | 40.1%(5.4%) |
ファイザーとモデルナを比較した際、発現率の大きい方を赤字で表記しています。
1回目の副反応では、筋肉痛以外の全てでファイザー製の方が出現率が高いです。
しかし、2回目に関しては全ての副反応項目で、モデルナ製の方が出現率が高い結果となっています。
副反応の強さ
比較した結果、ファイザー製は1回目、モデルナ製は2回目の副反応が出やすい結果となりました。
次に副反応の強度についてです。
国内臨床試験 | 接種回数 | ファイザー | モデルナ |
注射部位疼痛 | 1回目 | 86.6%(1.7%) | 82.7%(1.3%) |
2回目 | 79.3%(1.7%) | 85.0%(4.1%) | |
疲労 | 1回目 | 40.3%(0.8%) | 18.7%(0%) |
2回目 | 60.3%(3.4%) | 63.3%(17.7%) | |
頭痛 | 1回目 | 32.8%(0.8%) | 13.3%(0%) |
2回目 | 44.0%(1.7%) | 47.6%(6.8%) | |
筋肉痛 | 1回目 | 14.3%(0%) | 37.3%(0.7%) |
2回目 | 16.4%(0%) | 49.7%(6.8%) | |
悪寒 | 1回目 | 25.2%(0.8%) | 5.3%(0%) |
2回目 | 45.7%(1.7%) | 50.3%(4.8%) | |
関節痛 | 1回目 | 14.3%(0.8%) | 8.0%(0%) |
2回目 | 25.0%(0.9%) | 49.7%(6.8%) | |
発熱 | 1回目 | 14.3%(0%) | 2.0%(0.7%) |
2回目 | 32.8%(0.9%) | 40.1%(5.4%) |
()内は、日常生活に支障をきたす程の副反応の割合を表しています。
そして、ファイザーとモデルナを比較した際、発現率の大きい方を赤字で表記しています。
副反応の強さでは、1回目に強く出やすいのはファイザー製。
2回目で強めの副反応が出やすいのは、モデルナ製という結果となりました。
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海外の臨床試験
国内の臨床試験では、1回目はファイザー製で、2回目はモデルナ製で副反応が出やすいことがわかりました。
では、海外の臨床試験ではどうでしょうか。
海外臨床試験の参加者(18歳以上)
- ファイザー製:36523例
- モデルナ製:30351例
海外臨床試験 | 接種回数 | ファイザー | モデルナ |
注射部位疼痛 | 1回目 | 77.8%(0.7%) | 83.7%(2.7%) |
2回目 | 72.6%(0.9%) | 88.2%(4.1%) | |
疲労 | 1回目 | 41.5%(0.9%) | 37.2%(1.0%) |
2回目 | 55.5%(3.8%) | 65.3%(9.7%) | |
頭痛 | 1回目 | 34.5%(0.6%) | 32.7%(1.8%) |
2回目 | 46.1%(2.0%) | 58.6%(4.5%) | |
筋肉痛 | 1回目 | 18.0%(0.3%) | 22.7%(0.6%) |
2回目 | 33.5%(1.7%) | 58.0%(9.0%) | |
悪寒 | 1回目 | 10.6%(0.2%) | 8.3%(0.2%) |
2回目 | 26.6%(1.6%) | 44.2%(1.3%) | |
関節痛 | 1回目 | 9.9%(0.2%) | 16.6%(0.4%) |
2回目 | 20.5%(0.7%) | 42.8%(5.2%) | |
発熱 | 1回目 | 2.7%(0.2%) | 0.8%(0.1%) |
2回目 | 13.6%(0.9%) | 15.5%(1.5%) |
海外の臨床でも、2回目に関してはモデルナ製の方が出現率が高く、強めに出やすいようです。
1回目に関しては、部位によって異なり、国内臨床試験ほどはっきり分かれていない印象です。
まとめ
- 1回目はファイザー製の方が副反応が出やすい。
- 2回目はモデルナ製の方が副反応が出やすい。
- モデルナ製の方が2回目の接種後に副反応が強めに出やすい。
最後に
新型コロナウイルスのワクチンによる副作用は、個人差が非常に大きいことを良く耳にします。
同じ人種や似た体格同士でも、副反応が酷くなったり、逆に全く現れない人もいます。
臨床試験のデータはあくまでも参考程度にしていただければ幸いです。
ではでは。
参考文献
コミナティ筋注添付文書 672212000_30300AMX00231_B101_1.pdf (pmda.go.jp)
モデルナ筋注添付文書 400256_631341EA1020_1_04 (pmda.go.jp)