調剤薬局の薬剤師にはどんな悩みがあるのかご存知でしょうか?
のほほんと仕事をしているように見えるかもしれませんが、意外と悩みは多いものです。
今回は調剤薬局の薬剤師の悩みについて、少しだけお話したいと思います。
目次
薬剤師なので薬は全て知っていると思われる
薬剤師と言えども、薬を全て把握しているわけではありません。
薬の種類は何千種類とあり、その全てを頭の中にインプットしている訳ではありません。
多くの薬剤師さんは、勤め先の近隣の病院で良く処方される系統の薬に詳しい傾向が多いです。
むかたけも病院薬剤師ではないので、注射剤などに関しての知識はもはや皆無となっています。

遥か昔に実習で習いはしたんですけどね・・・。
知識が追いつかなくなることがある
医療は日進月歩で、どんどん新しくなっています。
新薬に関してもどんどん出てきます。
新しい薬などでは、従来にはない作用やメカニズムのお薬が出てくることもしばしばです。
処方せんの記載内容を見て、そこで初めて

この薬初めて見るな~
何てことも良くあります。
ですので、その場ですぐに本とネット開いて勉強!なんてこともあります。
市販薬に関しては全然知らない薬も多いです。

本当にGoogle先生には頭が上がりません
病院に問い合わせをして、断られた時は悩む
薬が重複して処方されている場合
良くある例としては、
いつも整形外科で痛み止めを処方してもらっている患者さんがいます。
いつものように整形外科に受診後、その日は歯医者にも受診しました。
すると、歯医者でも整形外科と同じ痛み止めが処方されました。
整形外科で痛み止めはもらっていますが、歯医者でそのことを伝えていなかったので、Drも気が付かずに処方してしまったことが原因です。
このように既に処方されている薬を、別の病院で処方してしまうケースは良くあります。
特別な例を除いて、処方せんの内容が同じ場合はどちらか一方のお薬が有効になります。
その場合、原則として後から処方された方のお薬を削除するようにします。

例の場合は、歯医者の処方を削除するようにします。
処方せんから薬を削除するのには医師の許可が必要になります。
たまに後から処方したお医者さんに薬の削除を断られることもあり、頭を抱えることもしばしばです。( ̄▽ ̄;)
保険適応にならない場合
処方せんは保険医療ですので、患者さんからのお会計の他、大半は保険で支払われます。
その月の処方せんを保険で払ってもらうために、『レセプト』と呼ばれる形で請求します。
当然、国が指定している薬の使い方でないと請求は通りません。
たまに処方せんが保険適応にならない用法などで来るケースがあります。
- 1日1回服用の薬を1日3回で出してたりとか・・・。
- 中には『禁忌』といって絶対的にアウトな内容だったり・・・。
そんな時は病院に問い合わせをして、内容を変更してもらうようにお願いするのが通常です。
しかし、
というDr.もたまにいます。
事情を話してもダメな時はあり、こういう時が本当に困ります。
- 一応Dr.に問い合わせをした記録は残して、レセプト請求を行う。
- 患者さんには健康被害が出ないような形で投薬 or 再度Dr.に問い合わせ。
こんな感じの処理が多くなります。
近隣の病院・Drへの挨拶
という風にお考えの方もいるかと思いますが、薬局も商売で成り立っています。
処方せんを持ってきてくれる患者さんがいるので、薬局は維持出来ているとも言えます。
ですので、処方せんがないと薬局はすぐに潰れてしまいます。
処方せんに限ったことではないですが、日頃の感謝の気持ちで、処方せん元の病院のDr.にはたまに挨拶に行ってます。

ご近所さんとは良好な関係であり続けたいですしね。
それが人の良いDr.への挨拶なら喜んで行くのですが、中には常に高圧的で機嫌が悪い面倒なDr.もいます。
そんなDr.に挨拶に行く前は物凄くブルーになります。
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病院が終わらないと帰れない
通常?の企業などでは、
こういったスタンスが多いと思います。
しかし、調剤薬局の場合は、

病院が終わった!さぁ帰ろう!!
というスタンスのところが多いです。
何故なら、
処方せん元の病院が開いてる = 患者さんがまだいる
ということが多いからです。
営業時間を過ぎていても開けてある調剤薬局などは、おそらくこういった事情が多いと思います。
定時が過ぎ、自分の仕事も完全に終わってるのに、2時間以上病院の患者さんを待ち続けることも良くあります。(,,・д・)
面倒くさい患者さんも中にはいる
薬局に限った話ではありませんが、クレーマーというのはどこにでもいるものです。
良くあるクレームというのは待ち時間に関することが多いです。
1種類だけの薬で何十分も時間をかけているのであれば、気持ちもわかります。
しかし、10種類以上で長期日数の一包化処方、しかも大量の軟膏の混合つき・・・( 一一)。
さすがにこういう時は、どうしても調剤に時間がかかります。

他の人の薬も調剤しないといけませんしね。
ですので、事前に『お薬をお渡しするまでに時間がかかる旨』をお話します。
しかし、そこはさすがのクレーマーさん。
黙っちゃいません。
と言い出す始末です。
そのクレーマーさんは血圧の薬飲んでますけど、怒鳴って血圧が上がらないか心配です。
Drに血圧の薬の追加を提案したくなります。
世の中には色んな人がいるものですね~(;^_^A
小さい薬局ほど内輪揉めは地獄
前の職場は薬局が小さく、スタッフさんの人数も2~3人と少なかったです。
男性の薬剤師は増えてきていますが、それでもまだまだ女性薬剤師の方が多いです。
女性に限ったことではないのですが、職場での人間関係の問題というのは必ず出てきます。
スタッフが多ければ最小限の関わりで済むのですが、スタッフが少なければ最小限にしようと思っても最大限の関わりにならざるを得なくなります。
常に職場の空気が重くて、全てにおいて恐る恐るだったのを覚えています。
多くの薬剤師さんはそういったことを理解しているので、個の主張よりも協調性を重んじます。
ですが、たま~~~~に個の主張が強い者同士がぶつかって爆発することがあります。
人間関係は仕方がない部分は多いと思います。
ですが、出来れば他所でやってもらって、陰口も控えめにしてもらいたいものです・・・(;´д`)
専門職ということもあり、薬剤師は転職が非常に多いイメージです。
転職理由はいくつもありますが、
と思う方は、転職に踏み切るのもアリです。
最後に
いかがでしたでしょうか?
薬局の悩みって色々ありますが、個人的には人間関係での悩みが一番ウェイトが大きい印象です。

人間関係って職場に入ってみないとわかりませんしね・・・。
人間関係に関しては薬局に限ったことではありませんが、調剤薬局は特にその傾向が強いと思います。
祈ることしか出来ませんが、自分も含め1人でも多く人間関係に悩む人が減ればと願います。
ではでは。