私ことむかたけは、日々調剤薬局の薬剤師として馬車馬の如く仕事をしています。
そして、薬局長の経験もあります。
私の会社では、管理薬剤師=薬局長(店長)の扱いになっています。
今回は薬局長の仕事内容についてお話致します。
薬局長の仕事について興味がある方の参考になれば幸いです。
調剤薬局の一日の流れはこちらをご覧ください。

一般薬剤師の業務+α
一般的に『薬局長』と言えば、その店舗の責任者になります。
しかし、責任者の仕事だけしてれば良い訳ではありません。
私の会社では、薬局長でも患者さんに薬の説明などは行います。
その為、イメージとしては一般薬剤師の仕事+薬局長の仕事のイメージです。

一般薬剤師+αという形ですね。
今回は+αの部分を紹介致します。
情報伝達
たとえ小さな組織であっても、会社の考えや意向は上から下に伝える必要があります。
私の会社では、上から下への情報は直接話すか、会社内で閲覧可能な掲示板やメールを利用して行われます。
しかし、細かい質問などは、薬局長が窓口となっています。

何十店舗もある会社だと、全ての窓口を本部に設定してしまうと、質問でパンクしてしまいますしね…。
そんな訳で、本部と一般薬剤師の情報を繋ぐ仕事をしています。
必要があれば店舗内で会議などを開いて情報を共有したりもしています。
薬局の運営
保険調剤薬局は、医療保険に基づき運営されています。
保険を管轄しているのは国や県、市町村です。
その為、薬局の構造設備に関して変更や追加があった際には届け出や許可を貰う必要があります。
多いのは薬剤師登録などで、その店舗の保険薬剤師として働くためには、市町村に登録する必要があります。
その他にも麻薬免許の届出や薬局開設許可証などの更新など、施設基準に関わる届出もところによっては薬局長が担っています。
私の会社では本部から
というような情報がお知らせされるので、それに従って書類を用意している形です。
シフト管理
店舗で働くスタッフさんのシフト管理も薬局長の仕事です。
スタッフさんの勤務時間を調整し、薬局が問題なく機能するようにしないといけません。
欠員が出た際には、空いた穴を補填するために別のスタッフさんに出勤して貰えないかお願いする事も多いです。
店舗によってはスタッフさん同士で話し合って、結果だけ薬局長に報告するところもあるようです。
その店舗のスタッフのみで補填が出来なければ、他店舗からヘルプを要請します。
ヘルプ要請は薬局長より上のエリアマネージャーや部長等に相談する形となっています。
それでも人がいなければ派遣を要請してますね。(;^_^A
スポンサーリンク
在庫管理
薬局も原則的にはスーパーと同じように、物を売っているイメージです。
薬を仕入れて、在庫して、必要な人に売る。
とてもシンプルな構造です。
しかし、売れなければいつまでも在庫として残り続けてしまいます。
薬にも使用期限がありますので、期限内に売れなければ廃棄するしかなくなってしまいます。
廃棄すれば仕入にかかった金額が丸々損となってしまいます。
その為、在庫管理は薬局のお金に直結する業務となります。
患者さんに渡せる薬の量と廃棄にならないギリギリの線引きで在庫管理をしなければなりません。
チェーン店であれば、不動となった薬を他の店舗の薬局と相談して、送ったりして対処することも多いです。
過剰在庫の時は上司に怒られるので、ヒーヒー言いながら在庫は絞っています。
きっと上司はその上の上司に叱られてるんでしょうね~…(*´з`)
クレーム対応
一般的に薬局長=責任者です。
その為、店舗で起きたクレームには薬局長が対応しなくてはなりません。
経験を積んだ今でこそは、クレームというのはさほど気にならなくなりましたが、薬局長になった当初はクレームにヒビリまくってました。
いつも
クレームきたらどないしよー((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
と怯えていたのを覚えています。
ぶっちゃけクレーム対応は経験が物を言います。
最近あったクレームは、
というクレームでした。
正直そんながなりたてる程酷くはなかったのですが、その人の神経を逆撫でしてしまったようです。

(あーもう忙しいんだからそんなことで怒んないでよー)
と思いながら、

『大変申し訳ございませんでした!
局内の教育を徹底的に見直しますので…うんたらかんたら…』
と、思っていることとは別の言葉がスラスラ出てきます。
いつか思ってることが無意識にそのまま言葉に出ないか不安になるレベルです。
当然、こちらに明らかな非があるときは心の底から謝ります( ー`дー´)キリッ
人間関係の橋渡し
狭い職場だと、どうしても人間関係の軋轢が出る時は出ます。
簡単なギスギスは薬局長として話を聞いたりしてガス抜きします。
ただ、修復が不可能で薬局全体や他スタッフに悪影響と判断した場合には、マネージャーや部長と相談して他店舗への異動も検討します。

相性が悪い同士は同じところに極力置かないことが大事です。
経験が豊富な人は、
『ギスギスしても自分も周りも損をするだけ』
ということを理解しています。
その為、自分からお互いに良い人間関係を築こうとしてくれます。
難しかったら必要以上に近付かず、一定の距離を保とうとしてくれたりもします。

大人な対応ですね。
しかし、稀にわがままな人や我が強い人もいます。
私の会社では、人間関係で他店舗に異動になることは少ないですが、相性の良し悪しは良く見かけます。
正直これが一番ストレスで、かなり気を遣う仕事ですね…(´;ω;`)ウゥゥ
挨拶周り
調剤薬局の立地的には、近くに病院やクリニックがあることが大半です。
何故なら調剤薬局の主な収入源は処方せんだからです。
ドラッグストアのように日用品などで多額の売上げがあれば独立した立地で良いのでしょうが…(-_-;)
ということで、調剤薬局が成り立っているのは病院やクリニックから処方せんが出るからといっても過言ではありません。
つまり、近くの病院やクリニックとの関係性が悪くなってしまうとそれだけで大きなマイナスです。
ご近所付き合いは大事にしたいですが、そこにお金が絡むと尚更になります。
なので、良好な関係を築く為に近くの病院やクリニックへは、定期的に挨拶に行ったり薬の情報を渡したりしています。

お中元やお歳暮は必須項目です!
会議
私の会社では、店舗の店長が全員参加の会議が定期的にあります。
その会議は社長や幹部陣などの重役も全員参加する会議です。
人数もかなり多く、会議自体も1日かかったりします。
ただ、

『早くおうちに帰りたい…』
『何の為にやってるんだろう…?』
と、いつも思う内容です。
中には有意義で実りのある会議をしている会社もあるのでしょうが、私の会社では大半が不毛な時間と化しています。
私の中の
『要らない仕事 オブ・ザ・ベスト』
です。
とりあえず責任者なので出席だけはしている形です。
おそらく、上は会議を開くことで薬局長に売上や利益の意識を根強くさせようという意向があるようです…。
最近は会議もリモートになってきて本当にありがたいですね。
以前は業務終了後や休日に本部まで行って出席しなければならなかったので大変でした。
リモートだと会議に出席しながら他の仕事も出来ちゃうのでありがたいですね。
あまり会議から意識を外しすぎると、途中で発言を求められた時に死ぬほど焦るので程々にしてますが…(;’∀’)
最後に
大まかではありますが、以上が薬局長の仕事です。
紹介しきれなかった仕事もありますが、これらを一般薬剤師の業務にプラスして行っています。
頑張り過ぎるとすぐに死んだ魚の目になるので、程々にやってます。
薬局長の仕事に興味がある方の参考になれば幸いです。
ではでは。