薬局業務中にあった疑義紹介例をお話します。
今回は、『初回投与量でツートラム25mg2錠で処方?』ということについてです。
ツートラムにはいくつか規格があり、25mg、50mg、100mg、150mgが存在します。
一見、初回量については最小規格の25mgから開始するように思われますが、添付文書上は成分量1回50mgから開始することが推奨されています。
先日、ツートラムが初めて処方された患者さんが来ました。
ん~…
一応、先生的には患者さんの年齢や副作用を懸念して初回でも25mg指示にしてるだけだと思うんだけど…😅
ツートラムの初回投与量については、添付文書で以下の記述があります。
本剤を初めて投与する場合は、1回50mgから開始する
ことが望ましい。なお、他のトラマドール塩酸塩経口
剤から切り替える場合は、その経口剤の1日投与量、
鎮痛効果及び副作用を考慮して、本剤の初回投与量を
設定すること
『…望ましい』だし、『…考慮して、本剤の初回投与量を設定すること』とあるから、疑義することもないか…
でも、あくまで他のトラマドールからの切り替え時の場合だし…
そして、ご丁寧に注意書きもあります。
7.8 25mg錠の投与
原則として、25mg錠は1回1錠のみで使用しないこと。
つまり、メーカーでは原則25mg単剤の使用は推奨されてない形ですね💦
効かない上に依存性の問題もありますしね😓
疑義すべきか否か…
疑義するにしても、もう少し薬の情報は集めておくか…
ということで平日昼間だったので、製薬メーカーに電話!

『すいませ~ん、かくかくしかじかなんですけど、これは疑義紹介案件ですかね?』

『初回投与ということであれば1回50mgが適応量となります。
1回25mgの場合、やはり効果が不十分な可能性がありますので…
ただ、患者様の状態により、治療上やむを得ず25mgを使用するケースもあります。』
…ん~…
予想はしていたけど、やはり迷ったら疑義はすべきか…
ということで、クリニックに電話。
…
……
………
結果は、変更なし!!
理由については特に語られず、1回25mg投与ということになりました😅
まぁ、先生側も敢えて出してたパターンでしたかね。
たまに本当に初回量が1回50mgと知らずに処方する先生もいると思うので、疑義紹介はした方が無難でしょう💦
レセコメ記載大事👍
ということで、今回はツートラムの初回投与量についてでした。
補足になりますが、ツートラムはもともと50mg、100mg、150mgの規格で疼痛治療の承認がおりていました。
しかし、既存規格では1回75mg、125mg、175mgの用量調整が出来ないので、調整用として25mg規格も承認されることとなりました。
その関係で、『原則として、25mg錠は1回1錠のみで使用しないこと。』という文言が出来たわけですね😓
参考になれば幸いです。
ではでは🤗