私ことむかたけは調剤薬局の店長(管理者)経験があります。
なので、病院やクリニックのDr.には何度も頭を下げに行った経験もあります。
今回は取引先への謝り方についてお話します。
謝罪の方法で悩む方の参考になれば幸いです。
※謝り方は私の独断と偏見と経験で紹介してますので、謝罪マナーとかはご容赦して貰えると助かります(^o^;)
謝罪時に欲しいアイテム
謝罪アイテム①:菓子折り
まず謝罪アイテムとして欠かせないのは菓子折りです。
菓子折りがない謝罪は一気に心細くなります。
私も謝罪されることがありますが、菓子折りを貰うと少しだけ、
『まぁ…、いっか』
という気持ちが湧いた経験があります。
現金でスミマセン(^o^;)
菓子折りへの過信はやめた方が良いですが、それでも精神的負担をお互いに減らせる可能性を持つアイテムです。
用意しておいた方が無難でしょう。
金額は高過ぎないもの
事の重大さや取引先の人数・規模によりますが、基本的に菓子折りの金額はあまり高くないものを選んでます。
小規模のクリニックの場合だと、3,000円~5,000円ぐらいで選ぶことが多いです。
菓子折りの真価は
『謝罪の気持ちとして渡す』
ということです。
渡す時に最も効力を発揮しますので、正直値段はそこまで重要ではありません。
高額過ぎると逆にいやらしい感じになりますしね…(*´Д`)
少し前に『切腹最中』のようなユーモアの利いた菓子折りが話題になりましたが、法人相手のガチ謝罪で使うと洒落にならない時もあるのでよく考えた方が良いです(^^;
謝罪アイテム②:名刺
次に頼りになるのは名刺です。
謝罪時に渡すことをイメージする名刺ですが、最初に使う場面は受付です。
事前にアポをとっていても、受付までに周知されていないこともあります。
受付さんも忙しくて手元にカンペがなければこちらの名前を間違える可能性もあります。
なので、まず取引先に行ったら受付に行って自己紹介して名刺を渡しておきます。
これで相手方から名前を間違えられる可能性が減りますし、相手の負担も減ります。
謝罪アイテム③:資料
資料とはいっても、本や冊子のような資料だけではありません。
『謝罪の説明をサポートしてくれる道具』
ということです。
私の場合、謝りに行く原因の多くが薬の渡し間違いやミスによるものです。
なので、ミスの原因となった薬や薬袋などを持っていくことが多いです。
というのも、
『薬局側では当たり前にやってることが取引先にはわからない』
これが多いからです。
なので、間違えた経緯を口だけで説明しようと思っても、こちらの当たり前を無意識に省略して説明してしまうことが良くあります。
相手は当たり前がわからないので、説明されても経緯をうまく頭に思い描きにくい状態です。
謝罪の説明を口だけで済ませる人がいますが、私は口がさほど上手くないので無理です(^o^;)
無意識に省略してしまって相手の理解度を下げるぐらいなら、分かりやすく目の前で再現した方がよほど良いです。
資料(道具)を使いながらなので、難しい言葉選びも場合によっては不要になります。
『ご覧の通り、この薬とこの薬のデザインや名前が似てたので間違えてしまいました…』
と、実際に見せた方が圧倒的に早くわかりやすく伝わります。
こちらの語彙力や説明力のハードルも下がるので資料を持って行くのはおすすめです。
説明がわからないとイラつく
こちらの説明が丁寧でも、どうしても口だけだと伝わらない時があります。
そんな時に相手はどうなるか?
答えは『イラつく』です。
『は?つまりどういうことなの?』
と、説明がわからないことに対してイラついてきます。
明らかに謝罪の件と関係ないところで怒りが発生している状況です。
怒りは謝罪の件だけで十分です( ;∀;)
説明は相手が理解できるようにするために、最大限の努力をしましょう。
謝罪アイテム④:上司
謝られる方にはプライドがあります。
謝罪に来たのが該当店舗の管理者ではなく、一般スタッフだったらどうでしょう?
間違いなく舐められてると感じます。
謝罪内容が重大だと、管理者でも舐められてると感じる取引先もいます。
せっかく謝罪に行って、何時間も説教を食らって挙げ句の果てに、
『君じゃ話にならないから上の人連れてきて』
とか言われることもありました。
さすがにその日はお酒めっちゃ飲みましたね~(*_*;
取引先に上司を連れて行くことで、
『自分は舐められていない』
『今回の件を相手は重く受け止めている』
という印象を与えることが出来ます。
その為、謝罪の際は上司を同行させた方が成功率が上がります。
上司は連れてくだけで効果があります(‘ω’)ノ
現場の説明は現場の人間が行った方がスムーズに行くことが多いです。
説明が難しければ上司に頼っても良いかと思いますが、
『説明は管理者、上司はいるだけ』
これでも基本はOKです。
『上司を連れてきた』
という事実に意味があります。
謝罪のハードルが高そうなら是非上司に相談しましょう。
『説明はこちらでしますので、ついてきていただけないでしょうか?』
という風にお願いしてみて下さい。
謝罪に失敗したら結局上司も行かないと行けなくなるので、検討はしてくれる筈です(^o^;)
私は店長以上のマネージャー職の経験もありますが、店長が失敗してから行くよりも最初から行く方が遥かにマシです笑
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謝罪の流れと注意点
座れと言われたら素直に座る
受付で、
『お掛けになってお待ち下さい』
と言われる時があります。
アポの時間は大体診療が終わる時間なので、患者さんが少なく席が空いてることが多いですからね(^^;
謝罪に来てるのに座るとか申し訳なさ過ぎる…((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
と、人によっては思うかもしれません。
しかし、『座っとけ』と言われて座らないのもまた失礼です。
他に患者さんもいるかもしれない状況下で突っ立って待たれるのも単に相手方の迷惑になります。
それに、謝罪は何時間続くかわからないこともあります。
出来るだけ体力は温存しておきましょう。
でも、混雑時は他の患者さんのために席は空けておきましょうね(^^;
呼ばれたら迅速に
受付さんに名前を呼ばれるか、先方が来てくれたらすぐに立ち上がって迅速に向かいましょう。
謝罪の為に菓子折りや資料があると手荷物がどうしても多くなります。
モタモタしてると相手方の時間を奪うことになりますので、サッサと迅速に動きましょう( ゚Д゚)
まずは感謝
相手方に会ったら自己紹介に名刺を渡して、まずは頭を下げて感謝です。
感謝の内容は、
『貴重な時間を割いて対応してくれていることに対する感謝』
ということです。
なので、
『本日は貴重なお時間を割いていただき、本当にありがとうございます』
と、素直にお礼を言いましょう。
これ最初に言っていきなりキレる人は今までいなかったです(^^;
説明は相手の理解度を確認しながら
次に説明です。
面倒臭くても必ず謝罪に至る経緯は説明しましょう。
- いつ
- 誰が
- 何を間違えたか
- 間違えたことでどのような被害が出たか
- 間違えた原因
- 今後の対応策
こちらは必ず伝えましょう。
早く終わらせたくて説明すること自体が目的になってしまうことは良くあります。
しかし、相手方は説明が理解出来ないとヒートアップすることが多いです。
相手に理解して貰うことを最優先で説明するようにしましょう。
今後の対応策は具体的に
『間違いに対して、今後どのように向き合い再発防止に努めるのか?』
というのは非常に重要です。
何故なら、それで謝罪の件に対してどれだけ謝る側が考えているかがわかるからです。
なので、対応策は具体的であればあるほど良いです。
『今後このような事がないように致します!』
『どうやって?』
『え~っと…具体的にはまだ何も…』
『それだとまた同じこと起きるよね?
本当に反省してんの!?』
もはや小学生を叱るようなやり取りですが、無策で臨めばこうなります(^o^;)
なので、
『今後は○○を行って再発防止に努めます』
と、○○の部分で具体的な説明をした方が良いです。
絶対に笑わない
たまに
- どういうリアクションをとれば良いかわからない時
- 恐れおののいた時
- 気が緩んだ時
こういった時に無意識に出てしまうリアクションがあります。
それは、
『苦笑い』や『ニヤける』
です。
無意識が多いので、対処が難しいかもしれませんが、このリアクションには要注意です。
何故なら、
『謝る立場のくせに笑ってる=反省していない』
と、認識される可能性があるからです。
冷静であれば相手方もさほど気にならないでしょう。
しかし、怒り心頭の時は話は別です。
怒りで正常な判断が出来ずに、そう認識されてしまうケースが確かにあります。
『笑う』というのは謝罪の場においては注意すべきです。
取引先から、
『まぁ、うちも悪かったしね~』
と、安心材料を投下されたことで、こちらが安心し気が緩むこともあります。
すると、無意識なリアクションとしてニヤけたり苦笑いする心配が少なからず現れてきます。
正直、私としては謝罪の場の『謝る側の笑顔』は全く必要ないと感じているぐらいです。
冗談を言われてもその場は申し訳ない表情で、ただこちらの非を謝る方が良いです。
だいぶ個人的な見解でかなり偏ってしまいますが、謝罪時に笑顔は封印した方が良いと思っています(^o^;)
菓子折りは最後に
『この度は、本当に申し訳ございませんでした…』
という締めの言葉を言ったら、最後に菓子折りの登場です。
菓子折りは、最初に渡すと場合によっては相手の荷物になりますし、相手の意識も散らかります。
なので、菓子折りは最後に渡した方が無難です。
手さげ袋のまま渡さない
焦ってやりがちなのは、菓子折りを入れて持ってきた手さげ袋のまま菓子折りを渡す行為です。
気にしない人は良いのですが、気にする人は気にします。
菓子折りを入れてた手さげ袋ってその人の手垢、手汗ついてるかもですし、地面に置いてる可能性もあるのでね…(*_*;
なので、菓子折りを渡す時には入れてた手さげ袋から取り出し、新しい手さげ袋と一緒に渡しましょう。
『最後に、心ばかりの品ではございますが…』
と頭を下げて誠意を持って渡しましょう。
最後まで油断しない
これは謝られる立場になって残念だった時のお話です。
とある業者さんが私への謝罪で薬局まで来てくれたことがありました。
説明も丁寧で、とてもしっかりした謝罪でした。
謝罪が終わった後、業者さんは申し訳なさそうに薬局の外に出ました。
そして、帰る足を進めた時でした。
薬局のガラス越しに、業者さんが笑っていたのが私の目に映りました。
きっと謝罪が終わって安心したのでしょう。
ただ、次の瞬間に私はモヤっとした感情になりました。
『さっきあれほど謝ってくれていたけど、結局はパフォーマンスだったのかな…?』
という感情が沸き上がってきたのを覚えています。
勿論、当人はそんな気はなかったかもしれませんが、私の目には一瞬でもそう映ってしまったのです。
いくら自分が申し訳ないと思っていても、他人にはそれがわからないなんてことはよくあります。
謝罪で取引先へ訪問する際は、
『最後の最後まで油断しない』
これは心掛けるようにした方が良いです。
最後に
謝るという行為はストレスがかかるものです。
多くのケースでは、本当に申し訳なく誠心誠意謝れば先方はわかってくれます。
謝罪で悩む方の参考になれば幸いです。
ではでは。