薬局では経皮吸収型製剤をお渡しすることがよくあります。
その際によく質問されることは、
『これって貼ったままお風呂に入っても大丈夫?』
という質問です。
今回は経皮吸収型製剤を貼ったままお風呂は大丈夫か?というお話です。
参考になれば幸いです。
基本的にお風呂OK
麻薬関連の経皮吸収型製剤を除けば、基本的にはそのままお風呂に入っても問題はありません。
2023年6月現在で発売されている経皮吸収型製剤には以下のようなお薬があります。
- アレルギー系
アレサガテープ - 循環器系
ニトロダームTTS
バソレーターテープ
フランドルテープ
ミリステープ
ミニトロテープ
メディトランステープ - 精神科系
ニュープロパッチ
ロナセンテープ - 認知症系
イクセロンパッチ
リバスタッチパッチ - 呼吸器系
ホクナリンテープ - 泌尿器系
ネオキシテープ - 婦人科系
エストラーナテープ - 禁煙補助
ニコチネルTTS
これらのお薬ですが、テープ外側は撥水性があり、ある程度水に濡れても大丈夫な仕様になっていますが、粘着部位が水に触れると剥がれやすくなってしまいます。
循環器系の経皮吸収型製剤は粘着力さえ残っていれば剥がれてもそのまま使ってOKです。(ニトロダームTTSは不可)
しかし、他の経皮吸収型製剤は基本的に剥がれてしまった後は新しい物に替えた方が良いとされています。
麻薬のテープ剤はお風呂NGではないが…
麻薬の経皮吸収型製剤は以下のような物があります。
デュロテップパッチ
ワンデュロパッチ
フェンタニルテープ
ラフェンタテープ
フェントステープ
ノルスパンテープ
これらの注意書きには、
『熱いお風呂に長時間入浴することは避けてください』
とされています。
逆を言えば、シャワーやぬるめのお風呂(38~40℃)で済ませられる入浴であれば問題ありません。
熱いお風呂がダメな理由は、パッチが熱くなると麻薬成分の吸収量が強まり、呼吸抑制などの副作用が現れて危険というものです。
その為、お風呂だけではなくこたつやカーペットなどの熱源には注意する必要があります。
お風呂に入れるとしても、極力パッチを湯船に浸けない、シャワーに当てないなど注意はした方が良さそうですね(´・д・`)
最後に
長時間の貼り薬は生活スタイルに直結します。
お風呂などは生活の一部となりますので、考える必要がありますね。
参考になれば幸いです。
ではでは。