【腸活】ビオフェルミン錠/散と配合散の違いや使い分け

医療系
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お腹の調子が悪い…

そんな時、整腸剤としてよく名前が挙がるのがビオフェルミンです。

 

ビオフェルミンには、『錠剤/散』と『配合散』の2種類がありますが、その違いについて詳しく知っている方は意外と少ないのではないでしょうか?

今回は、ビオフェルミン錠/散と配合散の違いについてのお話です。

 

ビオフェルミン錠/散と配合散の違いは?

まず、ビオフェルミン錠/散と配合散の最も大きな違いは、含有成分です。

 

ビオフェルミン錠/散: ビフィズス菌のみ


 

ビオフェルミン配合散: ラクトミン(乳酸菌)と糖化菌

それぞれどのような菌なのか、詳しく見ていきましょう😄

 

ビフィズス菌とは?

ビフィズス菌は、主に大腸に生息する善玉菌の一種です。

腸内で乳酸と酢酸を生成し、悪玉菌の増殖を抑制することで、腸内環境を整える働きがあります。

 

特に、酢酸は短鎖脂肪酸と呼ばれ、腸内環境だけでなく全身の代謝にも良い影響を与えることが知られています。

 

ラクトミン(乳酸菌)とは?

ラクトミンは、小腸に生息する善玉菌の一種です。

乳酸を生成し、悪玉菌の増殖を抑制することで、腸内環境を整える働きがあります。

 

ビフィズス菌と似た働きをしますが、酢酸を生成することはできません。

 

糖化菌とは?

糖化菌は、炭水化物を糖に分解する働きを持つ菌です。

生成された糖は、乳酸菌の増殖を助けるため、乳酸菌の働きをサポートする役割を担っています。

 

なぜ配合散が今も使われているのか?

『ビフィズス菌だけで良いのでは?』

そう思う方もいるかもしれません。

しかし、ビオフェルミン配合散には、配合散ならではのメリットがあるのです。

 

配合散の歴史

ビオフェルミン配合散が発売されたのは、1918年です。

今から100年以上前なのは驚きですね💦

当時は栄養状態が今ほど良くなかったため、少ない栄養でも効率的に乳酸菌を増殖させるために、糖化菌が配合されました。

 

一方、ビオフェルミン錠が発売されたのは2003年。

食生活が豊かになった現代では、糖化菌の必要性が薄れてきた背景があります。

 

配合散のメリット

しかし、現代でも栄養状態が十分に良くないケースは存在します。

そのような場合、糖化菌のサポートによって乳酸菌を効率的に増殖させることができるビオフェルミン配合散が有効なのです。

 

ビオフェルミンの選び方

では、ビオフェルミン錠/散と配合散は、どのように選べば良いのでしょうか?

栄養状態が悪い場合

食事が十分に摂れないなど、栄養状態が悪い場合は、ビオフェルミン配合散がおすすめです。

糖化菌が乳酸菌の増殖を助け、効率的に腸内環境を整えてくれます。

 

医療機関を受診する場合

疾患治療などでビオフェルミンを使用する場合は、処方医の判断に委ねられますが、特に栄養状態は悪くないが、胃腸の調子が良くない時にはビオフェルミン錠/散がおすすめとなります。

 

腸活目的の場合

腸活目的でビオフェルミンを使用する場合は、市販薬のビオフェルミンS錠がおすすめです。

 

ビオフェルミンS錠は、ビフィズス菌と乳酸菌を配合しており、バランスの良い腸内環境をサポートしてくれます。

 

ただし、市販薬であるビオフェルミンS錠は、医療用のビオフェルミン錠/散に比べて、菌数が少なめです。

市販のビフィズス菌の含有量は1錠辺り2㎎となっており、医療用のビオフェルミン錠/散の1錠12㎎と比べて少なめの分量となっています。

 

まとめ

ビオフェルミンには、錠/散と配合散の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。

ご自身の目的や体質に合わせて、適切なビオフェルミンを選ぶようにしましょう。

 

種類 特徴 おすすめの人
ビオフェルミン錠/散 ビフィズス菌配合 疾病関連、腸活をしたい人
ビオフェルミン配合散 乳酸菌と糖化菌配合
食事が十分に摂れない人、
栄養状態が悪い人
ビオフェルミンS錠 ビフィズス菌と乳酸菌配合
腸活をしたい人(市販薬)

 

最後に

私は、以前薬局業務で、ビオフェルミン散剤と配合散を取り間違えそうになったことがあります。

ヒヤリハット事例ですが、錠/散剤と配合散の違いを知っていると、調剤過誤防止にも役立ちそうですね✨

 

この記事が、あなたの医療業務や腸活に少しでも役立てば幸いです。

ではでは🤗

参考文献
各薬剤添付文書/インタビューフォーム
https://www.catalog-taisho.com/category/05/003/05479/

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