『あれ?処方箋どこいった!?』
薬剤師なら1度はこれでヒヤッとしたことあるのではないでしょうか?
今回は調剤済処方箋を失くしてしまった時のお話です。
薬局業務の参考になれば幸いです✨
主な対応
調剤済処方箋は3年間の保管義務がありますので、ちゃんと残しておかなければなりません。(公費処方箋は5年間)
処方箋を失くしてしまった場合、多くのケースでは以下の対応になると思います。
対応①処方箋を患者から返してもらう
対応②医療機関に処方箋再発行をお願いする
対応③紛失した処方箋についてはレセプト請求しない
対応④3年間黙認しておく
患者に渡してしまったパターン
領収書などに挟まって一緒に渡してしまうパターンですね😅
意外に多いのではないでしょうか?
私も最近危うく渡しそうになったことがあります💦
未遂で終わって良かったですが…😳
処方箋を渡してしまったのなら、正直に言って返して貰いましょう。
『申し訳ございません。
間違えて処方箋を渡してしまいました。』
こんな感じで正直に言いましょう✨
薬局には調剤済処方箋を保管する義務がある旨を説明すれば、大抵は返してくれます。
出来れば手渡しで返してくれるのがベストですが、遠方の場合で困難な場合は返送用封筒(レタパなど)を用意して対応しましょう😄
対応①処方箋を患者から返してもらう
が妥当な対応になるでしょう。
戻ってこないパターン
患者が処方箋を紛失等してしまって、返ってこないパターンです。
判断に迷うパターンですね😅
会社によって対応が分かれてくると思います。
処方箋再発行については医療機関次第です。
再発行してくれる医療機関もありますが、ダメな医療機関もあります。
処方箋再発行にはいくつかリスクがあります。
- 医療機関側へのマイナス評価
- 処方箋が2枚になることへの重複請求の可能性
重複請求は、紛失した処方箋を患者が別の薬局に持っていく事で発生します。
- 紛失処方箋→他薬局:レセプト請求
- 再発行処方箋→自分の薬局:レセプト請求
このような形になり、レセプトを切られる可能性があります。
それだけではなく、指導対象となり薬局の管理運営についても突っ込まれる事態になるリスクがありますのでご注意下さい💦
ですので対応としては、
対応③紛失した処方箋についてはレセプト請求しない
or
対応④3年間黙認しておく
という形ですね😄
シュレッダー等にかけてしまって紛失
『薬局にはある筈だけど、何故か処方箋が見つからない。』
こんなパターンですね😅
このようなパターンの場合は、重複請求のリスクはないので、医療機関に再発行依頼をかけるのも問題ないと思います。
ですが、医療機関側に再発行してもらえなかったり、紛失処方箋が1枚2枚のレベルを越えてる場合は再発行以外の対応となります。
対応③紛失した処方箋についてはレセプト請求しない
or
対応④3年間黙認しておく
これですね😅
保険調剤の場合は1~3割は患者の自己負担、残りは保険請求する形です。
ですので、保険請求しなければ7~9割分のお金は手に入りません。
逆に、保険請求しなければ指導対象にもなり得ませんのでリスクは激減します。
処方箋1枚分の何千円かの利益でリスクをとるよりも、敢えて保険請求しないでおくのも手です。
ですので、対応③紛失した処方箋についてはレセプト請求しないというのが妥当でしょう。
逆に保険請求する場合は、対応④3年間黙認しておくという形になります。
…ということなのですが、1年間経過すればだいぶリスクは減ると個人的には考えています。
個別指導の対象者になるのは主に過去1年間に受付した患者が対象になりますので、とりあえず1年間黙認する形ですね😅
都道府県によって基準は異なると思いますので、3年間がベストですが…💦
とはいえ、個別指導が入った時点で処方箋がないと詰むのでハイリスクにはなると思います。
高額薬剤が絡む処方箋など、1枚辺りの単価が無視できない場合などは、やむなく対応②処方箋再発行や対応④黙認するを選択するケースもあると思います。
自費処方箋の場合
自費処方箋の場合は患者負担100%なのでレセプト請求する必要はありません。
その為、処方箋を紛失しても対応④の黙認するで問題なしです。
コンプライアンスを順守するのであれば、パターンによっては対応①患者から返して貰うぐらいは行っても良いかもしれませんね✨
最後に
今回は処方箋を紛失した時の対応についてのお話でした。
コンプライアンス違反の話も相当ありますので、あくまで私の経験ではこんな対応がありました😄
ぐらいの与太話として見ていただければと…💦
電子処方箋が普及してくれればこんな心配もなくなるんですけどね~🤔
参考になれば幸いです✨
ではでは。