少し前に我が家に激痛足つぼマットが届きました。
毎日地道に踏み続けています。
足ツボは昔から様々な病態に効果があると言われていますが、科学的な根拠はあるのでしょうか?
足ツボや足裏マッサージの効果の程について調べてみました。
半年間足つぼマットを踏んだ記録もありますので、ご参考下さい。
血流改善効果
メカニズム
足裏マッサージには、血流改善効果があると報告されています。
血流改善のメカニズムとしては、皮膚に加えられた摩擦によって放出されるヒスタミンや、表皮や血管から合成される一酸化窒素(NO)によるものです。
これらの物質は血管を広げる作用を持っていますので、血流改善の作用に繋がります。
冷え症に効果あり。
マッサージが冷え性に効くのか調べた研究があります。
15分間の施術を行い、身体の血流の観察を行いました。
その結果、開始直後は施術側の足の血流は低下傾向でしたが、全身の血流は増加し始めました。
その後は施術側の足の血流も増加傾向に転じました。
全身の血流は、施術後30分後まで全体の血流増加効果が継続したと報告されています。1)
精神的な効果
足部へのマッサージは様々な精神的な効果も報告されています。
施術後は全事例で精神症状の改善や評価スコアの改善もみられました。3)
その後の結果ですが、施術後6ヵ月間に渡って、精神症状や生活上の支障が維持されたと報告されています。4)
リラックス効果
自律神経神経への効果を調べた研究もあります。
交感神経・副交感神経系のバランスの変化を観察した研究があります。
実験は足裏マッサージを左右20分(左右交互5分毎)行い、その後の自律神経の変化を確認したところ、足裏マッサージ直後に心拍数の増加を確認しています。
交感神経と副交感神経のバランスを検出すると、交感神経が抑えられ、副交感神経優位になっていることが判明したのです。
足裏マッサージによるリラックス効果を確認出来ました。
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足裏のゾーンマップは効果があるのか?
足裏にはゾーンマップと呼ばれるものがあります。
その部位を限定的に刺激すると、その部位に関連性する臓器へ効果があるというものです。
足裏のゾーンは各臓器で左右に存在しているケースが多いです。
しかし、心臓のゾーンは左足の1部のみに限定されていることが、多くの足裏ゾーンマップで共通しています。
この心臓のゾーンを刺激することによる変化を確認した研究があります。
その結果は、右足では変化がなかったのに対し、左足では自律神経のバランスが副交感神経優位になり、心臓に対応するゾーンを示唆することが出来たとされています。
心臓のゾーンを刺激すれば、心臓に何らかの変化(リラックス効果)を与えることが出来るということです。
消化器等のゾーン
消化器等においては、足裏のゾーンは左右にあります。
その為、左右での足裏マッサージでの違いを比較することは出来なかったそうです。
しかも、個体差や体調の違いなどで反応が異なったようなので、結果は一概には言えなかったそうです。
まとめ
足裏マッサージは、痛みも効果に含めた施術以外は、痛いほど良いというものでもない様子。
どの研究結果も、秒単位の短時間ではなく15~20分などの時間により効果が出ていました。
弱くても良いので、15~20分続けることが重要で、継続すればやめた後も精神的効果がある可能性が示唆されています。
- 冷え性やリラックス効果あり。
- 足つぼマップの心臓ゾーンは科学的な効果あり。
- 他の内臓系に関しては効果が分かれる。
- 痛い=効果ではない。
- 弱い圧でも繰り返し刺激すれば効果あり。
- 15~20分の施術が効果的
- 1ヶ月の継続で、やめた後も精神的効果の可能性あり。
最後に
今まで足つぼや足裏マッサージは痛い程効果がある印象でした。
その為、少しの強さでも効果があることが意外でした。
疲れた時やお風呂上がりなど、定期的にマッサージや足つぼマットを踏むのは確かに健康に良いのかもしれませんね。
ではでは。
参考文献
1)冷え症高齢者に対するフットマッサージの冷え症状の緩和効果(2016)
2)生理的、心理的ストレス指標からみた健康な成人女性に対するフットマッサージの効果(2009)
3)鬼頭和子(2013).残遺型統合失調症へのフットケアの効果に関する研究
4)鬼頭和子(2015).残遺型統合失調症への足浴・フットマッサージの効果:足浴・フットマッサージ終了後の患者の変化