【薬局業務】先発医薬品と後発医薬品の違い AGとは

薬局業務
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皆さんは後発医薬品(ジェネリック医薬品)てご存知ですか?

私は職業上いつも後発品に触れています。

後発品に対して不安を感じている患者さんがたくさんいることも、げんなりする程知っています。

今回は後発品の概要と、後発品嫌いな人にはお勧めのAGについてのお話です。

先発医薬品、後発医薬品の選択で悩んでいる方は是非ご参考ください

後発医薬品とはなにか?

『ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは、先発医薬品と同一の有効成分を同一量含み、同一経路から投与する製剤で、効能・効果、用法用量が原則的に同一であり、先発医薬品と同等の臨床効果・作用が得られる医薬品をいいます。』厚生労働省平成27年ジェネリック医薬品冊子より

簡単に言えば先発品と同じ量の有効成分を含んでいて、同等の効果が得られるお薬です。

後発品て言うと、一昔前では後発品がゾロゾロ出始めた時期があったので、医療関係者の間では
ゾロ品』という愛称でも有名でしたね。

 

国は後発品の普及を急いでいます。

理由は医療費削減の為ですね。

現在では数量ベースで80%程の普及率となっており、かなり後発品の普及が進んでいます。

特許

後発品の発売は先発品の特許が切れてなければ出来ません

特許が他にある薬を売って、利益出してたら訴えられますしね。

こんなにポンポン後発品が発売されているので、医薬品の特許期間って他と比べて短いと思っている人は多いのではないでしょうか

実はその逆です。

 

通常、特許は原則20年間と定められています。

しかし、医薬品の場合は開発審査膨大な時間がかかってしまいます

ですので、薬の販売承認が降りた!いざ販売しよう!

と思っても、特許期間が残りわずか、もしくは終わってしまっていた。Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン

なんてことになりかねません。

その為、医薬品に関しては5年間を上限とした特許の延長が認められています。

 

延長があるとはいえ、製薬会社が独占販売出来る期間は5~10年とかなり少なめです。

販売されてから、すぐに後発品が発売されるイメージなので、特許は短いと感じてしまうのですが、先発品には涙ぐましい下積みがあるのです。

後発品を断る理由ランキング

薬剤師をしていて患者さんに後発品を勧めることは多いです。

保険調剤薬局でお国が推奨しているものなので・・・( ^ω^)

そして断られることも多いです(笑)

そんな後発品の断られる理由をランキングにしてみました。

第3位
味が変わるのが嫌
製薬会社によって製造方法が異なれば、医薬品の風味に工夫するメーカーもあります。
私が経験した内容だと、先発品はイチゴ風味、しかし、後発品はハッカのような風味というケースがあります。
イチゴ味が気に入っているから嫌!
こんな意見もありました。
第2位
薬が覚えられなくなるのが困る。
これ、意外と多いです。
お年寄りに多いのですが、後発品にしてしまうと、薬の名前やデザイン、色が変わってしまうのでわからなくなってしまうという理由です。
もう長年飲み続けている薬なので、変わってしまうと、用法がわからなくなってしまうのも頷けます。
第1位
効かない気がするし、何となく胡散臭い。
ダントツのトップです。
『有効成分は同じものを使っているから効果は同等。理屈はわかるけど、やっぱり気分的に先発品の方が良い』
この意見は本当に多いです。
実際、睡眠導入剤などの薬は本人の気分によって効き目が変わることもあるので、後発品に不安があると本当に効かなくなってしまうこともあるから厄介です。

先発品か後発品の選択の自由は患者さんにあるので、ご自身にあったお薬を使って貰いたいですね。

先発品との違い

名前が違う。

これは理由を言わずとも何となくわかりますね。

他社が同じ名前で商品売ってたら一発で訴訟ものです

 

少し前までは自社の名前と掛け合わせたジェネリック医薬品の名前が数多くありました。

しかし、似た名前で違う効能の薬や、取り違いが相次いだことから、2007年9月以降に承認された薬は有効成分名を使った名前に統一されています

それ以前に承認された薬も、随時名前が変わってきており、今では自社ブランド特有の名前の後発品はあまり見かけなくなりました。

例:
名称変更前:リンゲリーズ錠60㎎
名称変更後: ロキソプロフェンNa錠60㎎「YD」

名称変更前とか何の薬かわかりませんね笑

変更後は有効成分名での記載となり、「」内に社名を入れる形となりました。

現場の薬剤師的には、かなりありがたい取り組みでした。

価格が安い

ジェネリック薬品は安い!

そういわれてますけど、なんで安いかご存じでしょうか?

何も安い添加物や材料を使っているからではありません。

 

薬の開発というのは物凄く時間労力お金がかかります。

一般的には10年~20年の開発期間と数百億円以上のコストがかかります。

 

しかし、後発品に関しては既に有効成分の毒性薬理効果が、先発品により解明されています。

その為、臨床試験をスキップ出来るのです。

なので、自社での製造技術の確立を中心に力を入れることが出来るので、開発期間は3~4年、コストも1億円程度と安く済みます。

なので、ジェネリック薬品の価格は先発品価格よりも大幅に抑えることが出来るのです。

薬にもよりますが、多くは半額ぐらいでしょう。

スキップされる臨床試験について

スキップされる試験はいくつかあります

それは有効成分の有効性安全性に関わる試験です。

毒性試験、薬理試験、臨床試験等です。

 

基本的な考えは、

 

『既に先発品で立証されてることを、各後発品毎に確認するのは時間とお金と労力の無駄

 

こんな感じです。

ちなみにこの考えは世界共通で、FDA(アメリカ食品医薬品局)EMA(欧州医薬品庁)でも同じです。

 

しかし、開発した後発品が先発品と同等の安定性吸収率などが、本当にあるのかというデータは必要となります。

『有効成分の安全性はわかったけど、後発品自体の効果時間や体に対する安定性は全然違います』

だと、薬として使えませんもんね。

 

ですので、「規格及び試験方法」「安定性試験」「生物学的同等性試験」のデータは必ず必要となります。

薬剤師が後発品の説明をする時に、先発品と後発品は「同じ」と言う説明をしてはいけません。
理由は、生物学的同等性試験にあります。
この試験は、先発品と全く同じ吸収率や血中濃度の立ち上がりではなくても、ある範囲に収まっていれば合格といった基準になっています。
(理論上、全く同じ製造方法、添加物や各種条件がないと同一には作れない)
ですので、説明するときには厳密には「同等」という言葉を使わなければならないのです。

外観が違う

後発品ですが、有効成分は先発品(オリジナル)と同じものが使われています。

しかし、周りを覆う添加物については各製薬会社で違いがあります。

 

これは、各製薬会社毎に薬の製造のノウハウに違いがあるからです。

なので当然ながら錠剤の色だけでなく、パッケージなども先発品と異なります。

左は先発品(クレストール錠2.5mg)
右は後発品(ロスバスタチン錠2.5mg「アメル」)

あくまで一例ですが、デザインがかなり違うのが一目でわかります。

画像引用元

https://www.shionogi.co.jp/med/zaikei/drug_ka/g0l2sg0000007edi-img/cre_25-03_03_hi.jpg

https://www.amel-di.com/medical/di/product

 

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海外製?

原薬を海外から仕入れてるから不安

こういった声は本当に良く聞きます。

先に言っておきますが、先発品も物によっては海外から入れてます

外資系メーカーの先発品とかはその傾向が強いですね。

原薬とは
お薬の有効成分を抽出する前の物質のこと
後発品は同一の有効成分を使用していれば良いため、前の物質(原薬)に若干違いが生じることもあります。

日本では原薬製剤の品質は先発品と同等以上でないと承認されない決まりになっています。

ですので、国内であろうが海外であろうが基準以上の品質がないと市場に出回らない仕組みになってます。

先発品だから、後発品だからということでもなく、後発品でも先発品と同じ基準が求められているのです。

事実、先発品であっても本ッ当に微量の不純物が混ざっていただけで、すぐに回収の対象となります。

回収指示が出ると現場や卸は大変です。

後発品の発売を待ち望んでいる人もいる

先発品の方が良いという人の例をいくつか出しましたが、逆に後発品の販売を待ち望んでいる人もいます。

お会計が高い患者さん

お薬代が高い患者さん達です。

こういった人達は後発品の発売を待ち望んでおり、お薬を渡す度に

『後発品はまだ出ないのか?』

と良く質問されます。

循環器系の薬など、替えが利かない高額のお薬などは、安くするためには後発品の発売を待つしかありません。

ちなみに質問した患者さんの薬は、残念ながら後発が発売されるまであと数年はかかりそうでした。

先発品だと服用しにくいケース

あとは、先発品が飲みにくいという患者さんもいます。

後発品になれば水なしでも飲めるタイプを選択出来るようになるケースもあります。

お薬の服用のしやすさは、生活の質の向上にも繋がります。

それが理由で、後発品を希望される患者さんがいるのも現状です。

オーソライズドジェネリック(AG)

AGとは?

オーソライズドジェネリック(AG)という後発品を聞いたことはないでしょうか?

少し前と比べてだいぶ品目数も増えてきたので、聞いたことがある人や中には勧められたという人もいるかもしれません。

 

Authorized Generic」直訳すると「許諾を受けたジェネリック医薬品」という意味です。

その意味通りで、先発品の製薬会社から許諾を得て製造された後発品です。

つまり、先発品と全く同じ原薬、添加物、製造方法で作られているということです。

販売している製薬会社が違うという点があるので、中身は「ほぼ」完全に先発品と同じとなっています。

https://www.daiichisankyo-ep.co.jp/generic/authorized/より

AGが向いてる人
・添加物へのアレルギーに不安がある人
・原薬の違いによる不安がある人
・薬の色、デザインに違いがあるとわからなくなる人
・お財布事情が厳しい人

難点としてはAGは品目数が他の後発品に比べて極端に少ない為、希望される際はかかりつけの薬剤師さんに聞いてみるのが良いでしょう。

左は先発品(クレストール錠2.5mg)
右はAG(ロスバスタチン錠2.5mg「DSEP」)

デザインをかなり先発品に寄せて製造されているのがわかります。

画像引用元

https://www.shionogi.co.jp/med/zaikei/drug_ka/g0l2sg0000007edi-img/cre_25-03_03_hi.jpg

https://med.daiichisankyo-ep.co.jp/products/product_list.php

なぜ先発メーカーの子会社がAGを販売?

冒頭で後発品の普及率は約80%と述べました。

つまり、先発品の特許が切れた後は先発品メーカーにとっては、今まで手潮をかけてきた薬があっという間に後発品に置き換えられてしまうリスクがあるということです。

そこで、先発メーカーは自社の子会社にAGを製造販売させることで、損失の減少を図ることを考えます。

AGは特許切れの前に先行販売が可能な為、世に後発品が出回る前にできる限りAGを広め、シェアを拡大することが出来れば損失を防ぐことが出来ます。

 

患者さんとしても、慣れ親しんだ先発メーカー(正確には子会社)が製造していた方が安心です。

しかも値段が安くなる上に、ほぼ完全に先発品と同じメリットもあります。

お互いにWinWinな関係ということですね。

AGを取り扱っているのが先発品メーカーの子会社もしくは関係会社が多い理由は、こうした大人の事情もあるのです。

最後に

先発品でも後発品でもお薬であることには変わりありません。

先発品か後発品の選択の自由は原則として患者さんにあります。
※医師の指示や生活保護の場合の例外はありますが・・・

ご自身のお財布事情生活に合わせて、後発品の知識を持った上で適切なお薬を選択していただきたいと思います。

ではでは。

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