【痛風】痛風を防ぐ・尿酸値を下げる食事

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痛風は贅沢病とも言われていて、中年以降の生活習慣の不摂生により引き起こされるとされていました。

しかし、現在では若い人の痛風も増えてきています。

今回は、痛風や高尿酸血症にならない為の食事法についてお話したいと思います。

食よりも体質が大きい

生活習慣はさほど乱れていないにも関わらず、何故か尿酸値が高くて痛風になってしまう人はたまにいます。

つい最近、尿酸値が上がる要因は、食べ物の割合よりも体質による割合の方が大きいということがわかってきました。

その要因の割合は、おおよそ食べ物20%、体質80%と言われています。

ここで言う体質は、肥満などの生活習慣に大きく関わるものを指します。

痛風や高尿酸血症の原因

痛風や高尿酸血症の原因はいくつかあげられます。

  • 遺伝
  • 肥満
  • 運動不足
  • プリン体の多い食事内容
  • アルコール
  • 脱水
  • 薬剤による副作用

など、多岐に渡ります。

痛風を防ぐ・尿酸値を下げる為には、食事のメニューを変えるだけでは不十分です。

尿酸値の食事における要因も、およそ20%ですしね。

 

しかし、まず食事内容を変えなければ根本的な解決には至りません

その為、痛風を防ぐことや、尿酸値を下げることでの食事内容の見直しは、総合的に必須となります。

カロリー過多をやめる

肥満にならない量を摂取

まずは肥満にならない事が絶対条件です。

運動も必要ですが、多くの場合は食事内容を変えるだけで、肥満が解消されるケースは多いです。

 

小手先で尿酸値を下げる食べ物を摂取しても、カロリー過多で肥満になってしまえば尿酸値は下がりません。

肥満の疑いがある人は、まず肥満を解消するところから始めましょう。

尿酸値は緩やかに下がります。
急激な体重の増減は、痛風発作の引き金となりますので、無理なダイエットは控えるようにして下さい。

食器を変える

食べる量を強制的に減らす方法として、食器を小さくする方法があります。

普段の器に少量を盛ると、視覚的に少なく感じますが、器を合わせると若干ながらも視覚の感じ方が異なります。

一回り小さめの食器を使うようにしましょう。

ゆっくり食べる

早食いは肥満の元になります。

よく噛んで時間をかけて食べるようにしましょう。

よく噛むことで満腹のサインが脳に伝わりやすくなります

その他、食事がゆっくりになることで、血糖値の急激な上昇を抑えることにも繋がります。

 

水を挟む

早食いを抑える方法として、1口、2口よく噛んで食べたら、水を少量を飲んで下さい。

食事のスピードを抑える他、水分補給にもなり、飲んだ水で胃が膨れやすくなるので満腹感も出てきます。

調理法を変えてエネルギーを下げる

同じ食材でも調理法を工夫することでカロリーを制限する事が出来ます。

一般的に

  1. 茹でる
  2. 網焼き
  3. 蒸す
  4. 煮る
  5. 炒める
  6. 揚げる

の調理法の順にカロリーは多くなりやすくなっています。

カロリーが低い調理法を心がけるようにしましょう。

食事回数

可能であれば、1日3回食事はとりましょう。

食べ物の中にも水分が含まれていて、食事をしっかり摂るだけでも相当量の水分補給が可能となります。

 

脱水になると、血液が濃くなります。

すると、相対的に尿酸値が上がりやすくなってしまい、痛風発作に繋がります。

水分補給の意味でも食事はしっかりとりましょう。

食事内容

プリン体少なめ

量と回数が決まってしまえば、後は食事の内容だけです。

当然ながら、プリン体の多い食べ物は控えた方が良いです。

食品中のプリン体含量

塩分は控えめに

味の濃い料理は食欲が増し、人によってはお酒も進みます。

塩分が多い食事は、カロリー過多を伴いやすくなるため注意が必要です。

しょうゆやドレッシング類は直接かけずに、小皿にとって軽くつけるようにしましょう。

肉類は脂質を減らす

肉類は部位によってカロリーが異なります。

牛肉だと、

  1. ヒレ
  2. モモ
  3. 肩ロース
  4. サーロイン
  5. バラ

の順でカロリー量が上がります。

 

豚肉の場合

  1. ヒレ
  2. モモ
  3. 肩ロース
  4. バラ

の順でカロリー量が上がります。

 

鶏肉の場合は、

  1. ササミ
  2. ムネ
  3. モモ
  4. 手羽元
  5. 手羽先

の順でカロリー量が上がります。

主に皮部分にカロリーが多いので、調理時に取り除くようにしましょう。

野菜や海草は必須

尿酸は酸性で、それを中和・排泄するにはアルカリ性の食べ物が必要になります。

アルカリ性の食べ物は、野菜類や海草類、いも類、果物、大豆類です。

飲み物

水分補給はしっかりと

相対的に尿酸値を上げない為に、水分補給はしっかりと行うようにしましょう。

尿酸は尿から排泄されます。

その為、尿量を増やすためにも水分補給は必須です。

食事がしっかりとれていれば、一般的に必要な水分量は1.5~2Lを目標にしましょう。

カフェイン類は控える

カフェインには利尿作用があります。

その為、カフェイン含有飲料(コーヒーや緑茶など)は控えた方が良いです。

理由は前述したように、脱水症になってしまうと、相対的に尿酸値が上がりやすくなり、痛風リスクが高まります。

アルコールは程々に

あまりの禁酒はストレスの元です。

適量を守って嗜む程度にしておきましょう。

 

アルコールの適量の目安(1日あたり)

  • ビール 中ビン1本(500ml)
  • 日本酒 1合(180ml)
  • ウイスキー・ブランデー ダブル(60ml)
  • 焼酎(35度) 2/5合 (約70ml)
  • ワイン 2杯弱(200ml)
    純アルコールで約20g 女性は男性よりも少ない量が適当
    厚生労働省「21世紀における国民健康づくり運動〈健康日本21〉」

 

しかし、アルコールも出来れば控えた方が良いです。

アルコールには利尿作用の他、アルコールそのものでも尿酸値を上げてしまう作用があります。

その為、『プリン体ゼロ!』を吟っている商品でも、アルコールが含まれているのであれば、控えた方が良いでしょう。

牛乳・乳製品は摂る

牛乳や乳製品は尿酸値を下げて痛風のリスクを下げることがわかっています。

コップ1杯(200g)の牛乳でも良いので、とるようにしましょう。

牛乳や乳製品は尿酸値を下げる効果はありますが、カロリー量が多いこともあります。

摂りすぎにはご注意下さい。

焦りは禁物

焦って尿酸値を下げようとすると、身体の負担や尿酸値の急な変動で、痛風発作を招いてしまうことがあります。

尿酸値を下げる取り組みをする場合、1つ1つ着実に進めるようにしましょう。

まとめ

  • 肥満にならない食事内容を心がける
  • プリン体少なめ・野菜・水分をたっぷり摂る
  • お酒は嗜む程度に
  • 焦りは禁物

最後に

痛みが伴う痛風発作のリスクがあると、日々不安に感じることも多いです。

もしかしたら、次の瞬間には発作の激痛で苦しむことになるのでは!?

と不安に思う方は多いと思います。

1つ1つゆっくりと対処して、尿酸値を上げない規則正しい生活を心がけるようにしましょう。

ではでは。

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